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高野久美子のcakeで元気!A piece of pie !

映画三本。

今週は映画三本観るんです。
今日で二本観ました。
教室のある伏見からはミリオン座もミッドランドスクエアも名演小劇場もちゃちゃっと時間をみつけて行けちゃいます。
まずは月曜日にミリオン座で「新しい人生の始め方」。
ロンドンを舞台にダスティホフマンとエマトンプソンのお話です。
10年以上前に観た「ハワーズエンド」や「日の名残り」でお姉さんだったエマトンプソンが46歳という、まさに今の我らの年代の心模様を自然に演じているのがそんなもんなんだ、、、と、自分の年齢を感じずにはいられませんでしたが、想像通りロンドンの風景が美しく、切なくてそして微笑む事が出来る映画でした。
そして今日は「カティンの森」。
昨秋ポーランドへ訪れてからずっと観ようと決めていました。
観始めてすぐに怖い怖いが始まり、心臓やら胃やらぐっと握りつぶされているような状態になりました。
訪れて出会った人たちにも、ワルシャワ蜂起博物館での写真に写っている人たちにも思った事ですが、映画の中の人たちもとても身だしなみがよく、首が長く顎がすっと細く、とても美しい、誇り高い佇まいです。
西から東から、同時にドイツとソ連から侵略を受け、そんな時でもその相手国を信じ、自分の国を信じ、一番よい背広をきちっと着て話し合いの場についた大学教授たち。
亡くなる寸前まで人を思い、人を信じ続けた少尉や大尉たち。
みんな心の正しさを信じていました。
なのに、そのポーランドの人たちがカティンの森の事実を半世紀以上を公に出来なかったなんて。。。
観終わった後も怖い怖いが続き、地下鉄にも乗れず、映画館近くの花屋さんに飛び込み、香りの強いヒヤシンスの花束と、玄関に飾る南天のリースを買っていました。
人間が怖い、国が怖い、怖い怖いを何度口に出して呟いていたでしょう。

もう一本の「抱擁のかけら」。
これもアルモドバルなのできっとどこか怖いでしょうが、カティンの森が怖すぎて行けるでしょうか。
映画三本。_e0078359_229044.jpg


by takanokumiko | 2010-02-10 22:10
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